いま何人で、毎月どれだけ減っているのか。県が毎月公表している数字を、そのまま並べました。
県は毎月1日時点の人口を公表しています。12か月ぶんを並べます。
| 年月 | 人口(人) | 前月差 | 世帯数 |
|---|---|---|---|
| 令和7年7月 | 646,774 | — | 309,810 |
| 8月 | 646,119 | △655 | 309,648 |
| 9月 | 645,526 | △593 | 309,456 |
| 10月 | 644,881 | △645 | 309,422 |
| 11月 | 644,348 | △533 | 309,307 |
| 12月 | 643,716 | △632 | 309,100 |
| 令和8年1月 | 643,009 | △707 | 308,841 |
| 2月 | 642,111 | △898 | 308,404 |
| 3月 | 641,178 | △933 | 308,033 |
| 4月 | 638,338 | △2,840 | 307,686 |
| 5月 | 638,201 | △137 | 308,633 |
| 6月 | 637,504 | △697 | 308,379 |
| 7月 | 636,861 | △643 | 308,293 |
1年間で9,913人減りました。1日あたりにならすと、およそ27人です。
減り方は、1年を通して一定ではありません。
表をもう一度見てください。令和8年3月1日の641,178人が、4月1日には638,338人になっています。1か月で2,840人。ほかの月がおおむね600〜700人の減少ですから、3月だけが突出しています。
理由ははっきりしています。3月は進学と就職の季節だからです。高校を卒業した人が県外の大学へ進み、大学を卒業した人が県外の会社に就職する。その動きが1か月に集中します。
逆に4月中の減少はわずか137人でした。新しく高知に来る人(転入)が、この時期はいちばん多いためです。
つまり高知の人口減少は、春の1か月でその年の流出の多くが決まる構造になっています。若者の進学・就職の選択が、そのまま人口の数字に出ているということです。
「自然増減」と「社会増減」を分けて見ると、対策の話がしやすくなります。
人口が減る理由は2つに分けられます。
令和6年7月から令和7年6月までの1年間で見ると、自然増減が8,714人の減少、社会増減が2,467人の減少。合わせて11,181人減りました。減少の約8割は自然増減によるものです。
この割合は、対策を考えるときに効いてきます。移住の promotion や就職支援で動かせるのは社会増減の側です。仮に社会増減をゼロにできたとしても、自然増減による年8,700人規模の減少は残ります。
自然増減は人口の年齢構成そのものから生じるため、短期間で向きを変えることができません。高知の人口減少が「止めにくい」と言われるのは、この構造によります。
長い目盛りで見ると、ピークは昭和60年でした。
高知県の人口は昭和60年の84.0万人がピークでした。その後は減り続け、令和2年の国勢調査で69.2万人。いまは63.7万人です。
注目すべきは、減り方が世代で違うことです。平成22年から令和2年までの10年間で、総人口は9.5%減りました。同じ10年で、若年人口は20.4%減、15歳未満の人口は19.4%減っています。
人口全体が減るスピードの、およそ2倍の速さで若い世代が減っている——これが高知の人口構造の特徴です。
いま若い世代が少ないということは、これから親になる人が少ないということでもあります。自然増減の減少がこの先も続く要因が、すでに人口構成のなかに組み込まれている状態です。
社会増減の中身です。
県外へ転出する人のうち、15歳以上34歳以下が74%を占めます。理由は多い順に、新卒就職40%、学業22%、転職18%。合わせて8割が、進学と仕事に関わる移動です。
先ほどの「3月に2,840人減る」という数字と、きれいに重なります。県外へ出る判断の多くが18歳から22歳ごろに集中しているということです。
あわせて、生まれる子どもの数も見ておきます。令和6年の高知県の合計特殊出生率は1.25で、前年の1.30から0.05ポイント下がりました。人口を保つには2.07前後が必要とされる水準です。
若い世代が県外へ出ることと、生まれる子どもが減ることは、別々の問題ではありません。子どもを産む年代の人が地域にいなければ、出生数は構造的に減ります。
減少の話ばかりではありません。
移住してくる人は増え続けています。統計を取り始めた平成23年度以降、右肩上がりで、令和6年度に初めて2,000人を超え、令和7年度は2,450人になりました。
ただし規模で比べると、1年間の人口減少が約9,913人、移住者が2,450人です。移住は増えているものの、減少全体を打ち消す規模には届いていません。
移住の詳しい内訳はくらしのいまにまとめています。
すべて公的機関の公表資料です。
推計人口は、国勢調査の結果に転入・転出・出生・死亡を反映して毎月計算されます。国勢調査の年には数値がさかのぼって改定されることがあります。最新の値は必ず出典元でご確認ください。
県議会でこのテーマがどう議論されているかは、議論ダイジェストで会議録の原文つきで読めます。