高知県は、1年でどれくらいのお金を、何に使っているのか。県の予算をわかりやすく。
当初予算は3年連続で増加。令和8年度は平成15年度以来=約20年ぶりの規模です。
約5,071億円は大きすぎるので、毎月30万円を使う家庭に縮めてみます。
高知県に1年で入ってくるお金(歳入)の内訳です。
高知県が公表する、県民1人あたりの予算の内訳(令和8年度・目的別)。
令和8年度に新しく始める・手厚くする主な事業(一部)。新規=今年から/拡充=手厚く。
当初予算の規模を、平成24年度からたどります。
| 年度 | 当初予算規模 |
|---|---|
| 平成24年度 | 4,341 |
| 平成25年度 | 4,456 |
| 平成26年度 | 4,527 |
| 平成27年度 | 4,585 |
| 平成28年度 | 4,625 |
| 平成29年度 | 4,592 |
| 平成30年度 | 4,509 |
| 令和元年度 | 4,607 |
| 令和2年度 | 4,632 |
| 令和3年度 | 4,635 |
| 令和4年度 | 4,821 |
| 令和5年度 | 4,785 |
| 令和6年度 | 4,656 |
| 令和7年度 | 4,741 |
| 令和8年度 | 5,071 |
令和8年度は前年度から330億円増えました。平成24年度と比べると、15年で約730億円の増加です。これまでの最高だった令和4年度の4,821億円も上回りました。
同じ資料には、県が自由に使い道を決められる主要一般財源が3,265億円、道路や建物をつくる投資的経費が956億円(前年度から+32億円)と示されています。
投資的経費は、平成26〜28年度ごろに1,000億円を超えていた時期がありました。いまはその水準までは戻っていません。
1年の予算とは別に、積み上がっている数字があります。
1年の予算が5,071億円。これに対して、これまでの借金の積み上げである県債残高は6,239億円(令和8年度末の推計、臨時財政対策債を除く)です。年間予算を上回る規模の借金があることになります。
一方の貯金にあたる財政調整的基金は、今年度の予算を組むために117億円を取り崩し、残高は215億円になる見込みです。
もともとの取崩し予定はさらに大きいものでした。令和7年度の2月補正で地方交付税などが増えたため、70億円ぶんの取崩しを取り止め、それを当初予算の財源に回しています。
歳出を抑える取り組みも行われています。事務事業の見直しは195件・36億円の削減と公表されています。
県は「基金残高と県債残高のバランスをとりながら、今後も安定的な財政運営を行う」としています。
この数字の作り方を、そのまま書いておきます。
県が公表している「県民一人当たりの一般会計予算額」は733,301円です。総額507,097百万円を691,527人で割った数字だと明記されています。
この691,527人は令和2年国勢調査の人口です。国勢調査は5年に1度の基本統計なので、公的な資料ではこれを分母に使うのが通例です。
ただ、いまの高知県の人口は636,861人(令和8年7月1日・推計)。同じ総額をこちらで割ると、1人あたりは約79.6万円になります。
どちらが正しいという話ではありません。公的な統計にそろえた数字と、いまの実感に近い数字は、こういう理由でずれる——それを知ったうえで見ると、数字の意味が変わってきます。
このサイトのKPIには、県の公表値である73万円をそのまま載せています。
目的別とは別の切り口です。
予算の使い道は「何のために使うか(目的別)」のほかに、「どういう性質のお金か」でも分けられます。
予算のおよそ4分の1が人件費です。学校の先生や警察官も県の職員なので、教育や治安を支えるための費用がここに含まれています。
投資的経費は、道路・河川・学校などをつくったり直したりする費用です。南海トラフ対策の施設整備もここに入ります。
すべて高知県の公表資料です。
当初予算は年度の初めに組んだ計画です。年度の途中で補正予算が組まれるため、最終的な金額は変わります。実際に使った額(決算)はさらに別の資料で公表されます。