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くらし

高知県の高齢化

高齢化率は全国2位。ただ、その中身は「高齢者が増えている」ではありません。数字を分けて見ていきます。

高知県の高齢化率(令和6年10月1日現在)
36.7%
65歳以上の人数
240,728
全国順位
2
全国平均(令和4年)
29.0%

高齢者は、増えていません

ここが、いちばん誤解されているところです。

65歳以上(令和2年→令和6年)
-4,631
同じ期間の高齢化率
35.5→36.7%
高齢者人口のピーク
令和2

「高齢化が進む」と聞くと、お年寄りが増えているように感じます。高知県では違います。

65歳以上の人数は、令和2年の245,359人をピークに減り始めています。令和6年は240,728人。4年間で4,631人減りました。

それなのに高齢化率は35.5%から36.7%へ上がっています。理由は単純で、ほかの世代がもっと速く減っているからです。

令和2年→令和6年の変化。高知県「推計人口年報(令和6年)」表1-3より計算。
年齢層令和2年令和6年増減減少率
15歳未満75,171人66,969人-8,202人-10.9%
15〜64歳370,997人348,001人-22,996人-6.2%
65歳以上245,359人240,728人-4,631人-1.9%
総人口691,527人655,698人-35,829人-5.2%

3つの世代すべてが減っています。ただし減り方の速さが違う。子どもが10.9%減、働く世代が6.2%減、高齢者が1.9%減。だから高齢者の「割合」だけが上がります。

高齢化率という数字は、高齢者の人数ではなく世代のバランスを表しています。県の資料でも、65歳以上の人口は33市町村のうち31市町村で減少したと書かれています。

7年間の推移

平成30年からの数字を並べます。

各年10月1日現在。高知県「推計人口年報(令和6年)」より。令和2年は国勢調査。
15歳未満15〜64歳65歳以上高齢化率
平成30年79,006383,294244,62834.6%
令和元年77,138377,016244,91435.0%
令和2年75,171370,997245,35935.5%
令和3年73,583365,134245,33235.9%
令和4年71,618360,098243,99436.1%
令和5年69,548354,588242,15736.3%
令和6年66,969348,001240,72836.7%

高齢化率は7年間で34.6%から36.7%へ、一貫して上がり続けています。

一方で65歳以上の人数を見ると、平成30年244,628人 → 令和2年245,359人と少し増えたあと、令和3年から減少に転じています。グラフの向きが、率と人数で逆になったのがこの時期です。

全国で2番目

他県と比べた位置です。

高知県(令和4年10月1日)
36.1%
全国平均
29.0%
全国順位
2

総務省統計局の人口推計(令和4年10月1日現在)によると、高知県の高齢化率は36.1%で全国第2位。1位は秋田県です。全国平均の29.0%を大幅に上回っています。

県の資料には、60歳以上のほぼすべての年齢層で全国の構成比を上回り、59歳以下ではほぼすべての層で全国を下回っていると書かれています。年齢構成そのものが、全国とはっきり違う形をしています。

関連する数字として、高知県は高齢者単身世帯の割合が全国で最も高いとされています。高齢者のいる世帯のうち、高齢者だけの独居世帯が占める割合は17.8%です。

また、人口10万人当たりの病床数が全国第1位で、全国平均の約2倍という特徴もあります。

これから、どうなるか

国立社会保障・人口問題研究所の推計です。

令和2年以前は国勢調査、令和7年以降は「都道府県別将来推計人口」(令和5年12月・国立社会保障・人口問題研究所)。高齢者人口は千人単位。
高齢者人口高齢化率
平成12年192千人23.6%
平成22年218千人28.8%
令和2年245千人35.5%
令和7年241千人37.2%
令和12年234千人38.5%
令和17年225千人39.7%
令和22年224千人42.5%
令和27年216千人44.4%
令和32年205千人45.6%

県の資料は「高齢者人口は令和2年にピークを迎えており、現在は減少に転じています。しかし、高齢者人口だけでなく総人口も減少することから、高齢化率は今後も上昇する見込みです」と説明しています。

令和32年(2050年)には高齢化率45.6%。2人に1人近くが65歳以上という推計です。そのとき高齢者は205千人で、いまより約4万人少なくなっています。

この数字が意味するのは、高齢者向けのサービスを支える側が急速に細るということです。高齢者の絶対数が減っても、支える世代がそれ以上に減るからです。

つながっている話

高齢化だけを切り離して考えることはできません。

高齢化率が上がる原因は、高齢者が増えることではなく若い世代が減ることでした。ではなぜ若い世代が減るのか——これは別のページで整理しています。

  • 高知県の人口:県外へ転出する人の74%が15〜34歳。理由は新卒就職40%・学業22%。3月だけで2,840人が減る構造
  • 高知県への移住:移住者は過去最多の2,450人。ただし年間の人口減少約9,913人には届かない

令和6年の合計特殊出生率は1.25で、前年の1.30から下がりました。子どもを産む年代の人が県外へ出れば、生まれる子どもも減ります。高齢化・人口減少・若者の流出は、それぞれ別の問題ではなく、ひとつのつながった動きとして現れています。

県議会でも、高齢者福祉・医療・介護の担い手不足はくりかえし議論されています。実際のやり取りは議論ダイジェストで会議録の原文とあわせて読めます。

この数字はどこから来ているか

県と国の公表資料です。

高齢化率は「65歳以上の人口 ÷ 総人口」です。年齢3区分別人口は年齢不詳を除いて計算されるため、合計が総人口と一致しないことがあります。全国順位は令和4年10月1日時点のものです。

将来推計は、現在の傾向が続いた場合の計算です。決まった未来ではありません。

数値は公開資料を整理したものです。正確な内容は高知県の人口南海トラフ地震への備え(公式)でご確認ください。
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